後頭部から首の後ろ、肩、背中に張ったような重だるい痛みを生じ、痛みが強くなると、頭が締め付けられる様な頭痛や目がチカチカする、耳鳴りを生じます。
パソコンや事務作業で長時間同じ姿勢をとることが原因で発症することが多い。他にもなで肩(胸郭出口症候群)、頸椎疾患、外傷性頚部症候群(いわゆるむち打ち)などでも発症することがあります。
予防が大事であり、長時間事務作業する肩は20~30分毎に肩すぼめや肩を大きく動かしてストレッチして筋肉の凝りを防ぎましょう。クーラーによる冷えも発症原因ですので温度を下げすぎない、1枚羽織り冷えないようにしましょう。
腕を上げると肩が痛く、このため徐々に肩の動きが制限されます。夜間、就寝中に寝返りや腕の位置により肩の痛みが生じます。中年の50歳代に多く見られるため五十肩と言われますが、40歳代の方に発症すれば四十肩と呼ばれます。
これは肩関節を構成する靱帯や筋肉、腱、関節の袋(関節包)の柔軟性が低下してちょっとした動きにおり炎症を起こすため、痛みや動きの制限を来します。単なる柔軟性の低下、石灰の沈着(石灰沈着性腱炎)、腕を上げるための筋のスジ(腱部)の断裂(腱板損傷)などで起こります。
動きに制限が長期化すると腕が上がらなくなり拘縮を来してしまいます。
骨の強度が低下して骨折を起こしやすくなった状態です。特に女性の方は、閉経後ホルモンバランスの崩れにより多く発生します。なお、男性の方でも飲酒、喫煙歴が長い、糖尿病に罹患している場合は骨強度が低下し骨折が発生しやすい状態です。この場合は骨密度の低下はほとんどなく、骨質の低下(骨が錆びたような状態)により骨折しやすくなります。骨の強さ(骨強度)は骨密度と骨質が関連します。糖尿病などでは骨密度の低下はあまりなく骨質が悪化し骨粗鬆症となるため骨密度が高いからといって安心はできません。
当院では骨粗鬆症ガイドラインで推奨されている骨密度検査(DXA法による測定)が可能です。
尻餅後に腰(椎体圧迫骨折)や股関節(大腿骨頸部骨折)に激痛が生じたら骨折している可能性があります。なお、ベットから起き上がる動作やちょっと腰をひねったあとなどに強い腰痛が発生することがあり、いわゆる「いつのまにか骨折」という状態です。
骨粗鬆症による骨折は60歳前後の手首の骨折から始まります。働きざかりの年齢でまだまだ若いと思っている方も多く、早めの検査と治療がその後の骨折を防ぎます。身の回りのことができる健康寿命を延ばし、寝たきりにならないようにしましょう。健康寿命を延ばすためロコモチェックやロコモ体操をしましょう。ロコモの詳しい情報は別項目に記載しています。
沖縄の大腿骨頸部骨折の発生頻度は 全国調査で 男性1位 女性2位 です。つまり骨折した人が多いことから骨粗鬆症患者が多いと推定されます。
健康寿命とは、健康上問題がなく身の回りのことを自分で行える期間のことを指します。
健康寿命と平均寿命の差は男性で約9年、女性で約13年と言われており、この差(期間)が介護を要する期間に相当します。
ロコモティブシンドロ-ム(通称ロコモ)は、運動器の障害により介護や介助が必要な状態、またはそうなるリスクが高い状態のことです。運動器とは筋肉、神経、骨、関節、靱帯の総称です。つまり筋力低下、神経麻痺、骨折、変形関節症などが発症すると介護が必要になる可能性が高くなります。
次の様な日常生活動作が困難な場合が1つ以上あれば要注意です(7つのロコチェック)
①片足立ち靴下がはけない
②家の中でつまずいたり、滑ったりしやすい
③階段を上るのに手すりが必要
④家のやや思い仕事が困難
⑤2kg程度の買い物を持ち帰るのが困難
⑥15分程度歩くことが困難
⑦横断歩道を青信号内で渡ることができない
また、40cmの高さの椅子(ほぼ便座の高さ)より片足で立ち上げることが左右のどちらかにあればロコモの状態です。
7つのうち 一つでもあればロコモ(骨、関節、筋力の衰え)の可能性があります。
どちらかの脚で片脚立位ができない場合は
「ロコモ度Ⅰ」の状態です。その為、トレーニングが必要となります。
ロコモについて知っている沖縄県民は全国的に見て最も少なく、骨粗鬆症の項で述べたように大腿骨頸部骨折の発生頻度が男性1位、女性2位であることから、筋力低下などの運動器の低下も著しいと考えられます。自分の周りも腰痛や足腰の弱い人が多いので自分も年齢相応とは思わず、寝たきりにならないために運動をして、健康寿命を伸ばしましょう。当院では、個々の筋力・関節などの状態に合わせて、リハビリを行っています。
暴飲暴食した翌朝に、打撲や捻挫をしていないのに足の親指の付け根のが赤く腫れ激痛を生じることがあります。痛風は、ビールや肉類の過剰摂取により産生された尿酸が沈着することで発症します。
風が吹いても痛いことから痛風と呼ばれています。
重い物を持ち上げた時に腰部に激痛を生じ通称「ぎっくり腰」や「魔女の一撃」と呼ばれます。
これは関節捻挫、筋損傷、筋膜炎により発症する急性腰痛症の一つです。
筋・筋膜性腰痛症は、長時間の同じ姿勢や中腰、不良姿勢などで腰や背中や骨盤周囲の筋肉が硬くなり疼痛が発生します。長時間の坐位・立ち仕事・車の運転、重い荷物を運ぶなどで発症し、腰を曲げた状態から伸ばそうとすると痛みがでます。急性腰痛症の約80%を占めます。
他に、腰椎椎間板ヘルニア、腰椎椎間関節の捻挫、仙腸関節障害などでも起こります。
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